大阪府議会議員のうらべ走馬です。
本日、自民党大阪府議会議員団の政務調査会を開き、大阪府都市整備局より「なにわ筋線の事業費増額」について詳細な説明を受けました。
■ なにわ筋線とは
なにわ筋線は、新大阪・うめきた・中之島・難波・新今宮を南北に結び、関西空港へのアクセス改善を目的とした鉄道路線です。第三セクター「関西高速鉄道株式会社」が事業主体となり、2021年に着工。2031年春の開業を目指して工事が進んでいます。
■ 事業費が約2倍に!3,300億円 → 6,500億円
当初の総事業費は約3,300億円でしたが、今回約3,200億円の増額となり、約6,500億円となることが報告されました。
① 物価高騰による増額(約1,800億円・全体の約5割)
2017年度の単価で積算した当初計画に対し、労務費が約4割増、鋼材・コンクリートが約6割増と大幅に上昇。工事周辺の土地取得価格も約9割増と高騰しています。
② 現地調査・詳細設計による工事内容の見直し(約750億円)
掘削工事を進める中で、地中に埋まった建物の杭や旧河川の石積みなど想定外の障害物が発見されました。また以下の問題も追加費用の要因となっています。
- 軟弱地盤による地盤沈下対策の必要性
- 土壌汚染の判明(中之島駅部・西本町駅部)
- トンネル壁材をRCセグメントから強度の高い合成セグメントに変更
③ 安全対策・環境対策による増額(約450億円)
NTTの大型管路や阪神高速道路への影響を最小化するための追加補強工事、および沿線の中高層住宅への騒音対策としてのシェルター設置などが追加費用となっています。
■ 政務調査会での主な議論
用地取得のタイミング問題
土地価格の上昇トレンドが続く中、早期に売却に応じた地権者と、交渉が長引いた地権者とで取得単価に大きな差が生じている実態が明らかになりました。残る用地についても、今後さらなる単価上昇のリスクがあります。
増額報告のタイミングへの指摘
「なぜ各項目が判明した時点で都度報告せず、今回一括して出したのか」という指摘に対し、「全体像が見えた段階で初めて総事業費として示せる」との説明がありました。
東京メトロとの単価比較を要求
東京メトロの延伸事業(有楽町線・南北線、約5km・約3,000億円)との比較を求める意見が出ました。同規模の都心地下鉄工事でありながらキロあたり単価に大きな差があることへの説明を、次回までに求めることとなりました。
費用負担について
現在の枠組みでは大阪府・大阪市合わせて約25.9%の負担となっており、同じスキームが維持されれば府の負担は約550億円から倍増する見込みです。国・府・市・JR・南海との費用負担の協議はこれから本格化します。
■ 今後のスケジュール
- 5月〜7月:関西高速鉄道による事業費の精査・コスト縮減策の検討、第三者機関による事業再評価(BYC検証)
- 8月:大阪府コストマネジメント会議にて事業費の確認
- 9月議会:事業継続の妥当性についての議論
■ 議員として感じたこと
総事業費が約2倍になるという異例の増額です。物価高騰という外部要因は避けられない部分もありますが、「掘ってみないとわからない」「今の単価で積算しており将来分は未反映」という答弁が続く中で、府民の皆さんへの丁寧な説明責任が問われています。
引き続き事業費の精査・コスト縮減・費用負担の枠組みについて、議会としてしっかりと議論してまいります。
大阪府議会議員 うらべ走馬



